Windows XPに花束を
最近話題のWindowsXPサポート終了について、整理してみました。
いろいろなところで言われているので、既にご存じの方も多いと思いますが…
時代と共に生きたOS、WindowsXPの生き様を改めて見てみませんか。
タイトルは↓のもじり。
もくじ
・世界で最も使われたOS
・なんでサポートをやめるの?
・サポート切れるの早くない!?
・実はまだ切れていないサポートもある
・このPC…どうしよう?
では始めます。
世界で最も使われたOS
2001年10月25日にリリース(※OEM版)してから10年以上の歳月が経過し、2014年4月8日(米国時間)、WindowsXPはその幕をおろしました。
Windows XPは、世界で最も多く使われたコンシューマ向けOSと言っていいと思います。
こちらのページによると、2010年6月時点で日本国内のOSシェアのうち、Windowsは実に94.58%を占めており、うちWindows XPは68.22%。
全体の6割以上がWindows XPを利用していたことになります。
サポートが打ち切られる直前の2014年2月でさえ、Windows利用者80.61%のうち、16.89%がXPを使っています。
2ヶ月後にサポートがなくなるOSが全体の1割で使われているって、かなり驚きの結果です。
なんでサポートをやめるの?
今なおこれだけ使われているWindows XPのサポートを、マイクロソフトは何故やめるのでしょうか。
その答えは簡単です。
2001年にリリースされてから実に12年もの月日が経過し、内部の技術が古くなってしまったから。
度重なるアップデートを繰り返してきたものの、これ以上継続するのは限界と判断されたからです。
そもそもWindows XPはなぜサポートを終了するの? 技術的背景と対策方法を解説 (1/2) – ITmedia PC USER
技術革新の速度が非常に速いと言われる中で、ここまで使われ続けてきたのはむしろ偉業と言えるのではないでしょうか。
サポート切れるの早くない!?
サポートが切れるのが早いのでは無いか、という意見を見ることがあります。
果たしてそうでしょうか?
こちらの年表をご覧ください。
リリースされた2001年といえば、ようやくWikipediaがリリースされた年です。
mixiやFacebookが設立されたのは2004年。
YouTubeもまだ出来ていません。
別の年表を見てみましょう。
Firefoxがまだ無くて、Netscapeだったんですね。
(Netscapeはその後もしばらく続いてますが)
私が記憶している限りでは、まだCSSでのデザインは主流でなく、テーブル組みでのデザインでした。
(CSS2は1998年に勧告、最終仕様は2005年6月に発表)
2001年の日本のニュースを見てみると…
・ユニバーサルスタジオジャパンが開園
・第一次小泉内閣が発足
・東京ディズニーシーが開園
・アメリカ同時多発テロ事件(9.11)
・愛子内親王誕生
・大相撲では貴乃花が初場所と夏場所で優勝
・8cmシングルが徐々に減り、マキシシングルが増えた
・氷川きよし、三木道三、ポルノグラフィティがブレイク
・THE YELLOW MONKEYが活動休止、JUDY AND MARYが解散
・「ハリー・ポッターと賢者の石」が日本封切り
・山本一力氏が2001年下半期直木賞受賞(「あかね空」)
・任天堂が「ゲームボーイアドバンス」「ニンテンドーゲームキューブ」を発売
・ジョージアのCM「明日があるさ」
参考:2001年 – Wikipedia、2001年の日本 – Wikipedia
すいません途中から懐かしさで趣味的に調べてましたw
そんな時代にリリースされたWindowsXPは、当初もっと早くサポートを終了するはずでした。
2007年の記事です。
当初、2009年にはサポートを打ち切られるはずだったのが、2014年まで延期された、というニュースです。
(ニュース記事の延長期間と実際の延長期間違うのはなんでだろう…よくわからなかった)
その後新しくリリースしたOSがこけたというのもあるのかもしれませんが、WindowsXPは使われ続けることになります。
そして迎えた2014年のサポート期限が先月だった、というわけです。
どうでしょうか?
それでもサポートが切れるのが早いと思いますか?
私はそうは思いませんでした。
実はまだ切れていないサポートもある
一口にWindowsXPと言っても、実は色々な製品(Edition)があります。
一般家庭に広く普及したのは、「Home Edition」です。
それ以外に、「Professional」「Media Center Edition」「Starter Edition」「Tablet PC Edition」「Embedded」などがあります。
それぞれの違いはWikipediaを参照してください。
これら全てのEditionのうち、組み込み系OSである「Embedded」だけは、2016年までサポートがあります。
この部分に目をつけ、本格的なOS以降までのつなぎとして「Embedded」を活用するというアイデアが出ているようです。
とは言え、それも2016年までの話。
以降までに時間がないことは変わりません。
というか、既に時間切れなんですが。
企業によっては、本当に寝耳に水という企業もあるかもしれません。
これまで全く知らなかったことを意識するようになった、という意味では、良いきっかけだったのかもしれません。
このPC…どうしよう?
さて、家庭用にはまだまだWindowsXPが残っている家庭もあるかと思います。
かと言って、何もせず使い続けるのはおすすめできません。
インターネットに接続しないならともかく、ですが…
ではどうするか。
インターネット上には様々な意見が寄せられていますが、インターネットを使うなら、私は「取り急ぎUbuntuに移行し、タイミングを見て新機種を購入」をおすすめします。
「Ubuntu」は「LinuxベースのOS」です。
すっごく乱暴に言うと、MacOSの遠い親戚です。
あまりに遠いし、出自も違うので、法事で会っても話さないレベルです。
しかし、「LinuxベースのOS」としては今一番普及しているのではないでしょうか。
日本語も利用でき、GoogleChromeも使えます。
今どき、Googleのサービスをブラウザで使えれば、たいていのことは出来てしまうんですよね…
今このブログも、Ubuntuのマシンから書き込んでます。
慣れてしまえば何のことはない、普通のパソコンとして使えますので、是非チャレンジしてみて欲しいと思います。
終わりに。
世界的にパソコンが家庭に普及するタイミングで主流だったこともあり、WindowsXPは広く使われてきました。
その影響ははかりしれず、偉業の域に達していると私は思います。
これまで本当に多くの人に愛されてきたOSとして、敬意を表します。
ただしIE6、テメーはダメだ。